8月13~17日 ミャンマー訪問、視察の報告

8月13~17日 ミャンマー訪問、視察の報告

2019年8月30日

専務理事 小沼 正昭

 

8月13~17日にミャンマー、ヤンゴンを訪問し、以下のスケジュールで各訪問先を視察した。

 

1)第1期生の送り出し機関であるオールアクセスミャンマー(AAM)の訪問においては、懸案事項の協議と第2期生、第3期生の授業風景を見学し、激励した。

 

 協議においては、法定の支払い手数料の2,800ドルの内容明細も一定明らかとなった。又、4級合格での選考面接、内定者決定と面接から、N3相当での送り出しまでの期間を6か月とすること、実習実施者の日本語教育費用はN3相当合格で、合計27万円とする前向きな新提案があった。

 加えて、日本人教師の確保とミャンマー人日本語教師のレベルアップが急務であることで一致し、実習生からの新たな授業料の徴収については、日本側の日本語教育費用の二重取りが懸念を受け、AAMが持ち帰り、再検討することで合意した。

(AAMの授業風景)

(ミャンマーUnityの授業風景)


 

2)ヤンゴンにある2つの送り出し機関を訪問し、各々の特徴と強みを知る機会を得た。

 

 特にミャンマーUnityは、実質的なオーナーも運営も日本人で、選考面接から最短で11カ月でN3相当で送り出す教育システムを構築しており、実習生にとってもモチベーションが維持され、実習実施者も、申し込みから1か月後の面接も含め、人員計画に基づく、計画的な受入が可能な仕組みが構築されていた。費用面でもわかりやすく、介護福祉士等の資格を有した日本人講師を担当として配置し、前職要件を満たす、24日、168時間の介護講習も実施していた。又、日本人駐在員を4名配置し、母国を離れた実習生はもとより、実習実施者へのサポートなどにも注意を払っていた。

 事業団として安定的・継続的介護人材の受け入れを可能にするためには、複数の送り出し機関との連携も視野に入れ、各々の強みを生かし、上手く併用していくことも方向性として模索する必要がある。

 

3)訪問したもう一つの送り出し機関の紹介で、ミャンマー人が最高責任者で運営するヘルスケア リハビリテーションを見学することが出来た。

 

 同センターは、英語教育も含めた、看護師スタッフによる、日本の実務者講習レベルの教育を実施し、シンガポールにケア人材を派遣。看護の民間病院の介護レベルを上げ、シンガポール現地のミャンマー人材の雇用創出、待遇改善に繋げているそうだ。

 そして、ヤンゴン郊外に5,000坪の介護施設と訪問リハを視野におさめたヘルスケア・リハビリセンターの建設を準備しているとのことだった。送り出し機関の日本語教育と連携した介護研修が出来ないか、あるいは、近い将来、帰国した実習生が日本で得た介護技術を生かした職場にならないか、夢を膨らませることが出来た見学であった。

(ヘルスケア・リハビリセンターの見学)

(僧侶学校の見学)


 

4)最後になるが、機会を得て、初めて僧侶寺院の學校と診療所を訪問、視察することが出来た。ミャンマーの仏教文化が、社会のセーフティーネットとなっていることを実感した視察であった。又、第1期生の家庭訪問も実現することが出来た。背景の異なるミャンマーの歴史、文化、暮らしを知る、体験することは、WIN-WINな関係になることの第1歩だ。このような機会を継続して取り組む、事業団であることに確信を得た視察であった。と締めくくることが出来る。

 

以上